自分の家で初めて窯を焚いた。
窯が我が家にやってきてから9カ月も経ってしまったけれど。
祈りをこめて窯に火をいれる。
夢が叶ったー!
ただの土が、わたしの手で宝物になってゆく。
わたしの手からうまれた器たちが美味しいゴハンをのせて誰かの日常に、しあわせなひとときに、ひとりごはんのときにも、寄り添って、素敵な空間にしてくれたなら、
こんなに素敵なことはないと思った。
いままでは自分の為に好きなものを好きなように造ってきたけれど、
これからは、使ってくれる誰かのことを想って、愛を込めて造ろうってきめた。
歳を重ねるごとに感動が薄れていくような気がしていたけれど、
そんなことはなかった。
自分の窯を持って、自分で焚き上げる。
窯を開けた時の感動は、焚くごとに増してゆくんだろうなって思う。
自分で焚いたからなおさら愛しい。
住宅街なのでガスの手配が困難だったり、焚く前に煙突が割れたり、いざ焚こうと思ったらバーナーが故障したり、焚いてる途中でガス欠とか…
いろんなトラブルが続き心が折れそうな時もありましたが、まわりの皆様の温かいお力添えのもとやっとやっとここまでこれました。
友人が「陶芸家=山篭り」みたいなイメージだと言っていた。
わたしは作業始めるとずっとそればっかりで部屋に篭りっきりになるから、結局のところ山篭りと変わらないなぁって思った。
いままでいろんなことがあったけれど、
大好きな陶芸が好きなだけできる。
いまとてもしあわせだなって思う。
この気持ちをカタチにしてゆきたい。
困った時にアドバイスや力を貸してくださる先輩方に、理解してくれる家族に、応援してくれる友人に、大好きなことをみつけた自分にも、
感謝しかないです☆
この気持ちを忘れずに進んでゆきたいです。